2008/10/01

マーケティングの原点に立ち返る意味

今、書籍の市況ではマーケティングの本は売れない傾向にあります。かつてマーケティングは売れ企画でした。読者から見ると、マーケティングは日々の活動を通して考えていかなくてはいけないことがらです。ですから、マーケティングの本は読んでおいて損はないものです。しかし、ここ五年くらい、若い起業家のノウハウ本や成功ハウトゥもの、そして能力開発系の本が売れるようになってきました。と同時にマーケティングの本が売れなくなったのです。とはいえ、マーケティングをわからない人が事業をやっても、成功する可能性は低いといっていいでしょう。なぜなら、マーケティングとは「お客さんを知る」ということです。相手のことをよく知らずに商売を始めてもうまくいくはずがありません。

次号(2008年11月号)の特集は「マーケティング論の原点」です。タイトルどおりに、マーケティングの原点に立ち返るという意味で、「ハーバード・ビジネスレビュー」のアーカイブを集めました。マーケティングセグメンテーション、マーケティング・ミックスについて、そもそもマーケティングとは何か、といったことが中心となります。
これらの論文で語られていることは今の時代でも変わらずに引き継がれている事項です。コトラーやレビットのインタビュー、日本では知名度が低いのですがハーバード・ビジネススクールでは有名なベンソン P. シャピロ教授の論文を掲載します。

マーケティングと営業は別物だといわれています。両者は性質が異なりますが、営業部門の人にとって、マーケティングの知識は最低限必要なものだといえます。営業部門に属する人をヒューマンスキルとマーケティングなどの知識の高低で四つに分類すると、図のようになります。

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ヒューマンスキルと知識、ともに「高」の部分に属する人は契約を多く取ることでしょう。他方、「低」の部分に属する人がもっとも契約が取れないことは明らかです。そして、次に成績が振るわないのはマーケティングの知識はあるがヒューマンスキルが低い人のはずです。でも、すでにヒューマンスキルだけで契約が取れる時代ではなくなりました。今、組織全体として考えていかなくてはいけないことがマーケティングなのです。

マーケティングが強い企業は企業の体質そのものが強いのです。業績が落ち込んでも立ち直りが早い。たとえば、3Mは一度シュリンクし、そこから立ち直ったことがあります。3Mという会社はイノベーションの会社だと言われています。が、実はマーケティングが強い会社でもあります。お客さんがどのようなものを普段利用しているのか、よく観察しています。GEも同様です。それぞれ通り名があって、GEは計測文化の会社だとか言われますが、そこには表裏一体となってマーケティング、顧客志向があります。(岩崎 卓也)
posted by ダイヤモンド社 at 00:10| Comment(2) | TrackBack(0) | 記事
この記事へのコメント
金融破綻のような極端な状況を見せつけられると、商売とは何かを考えさせられますね。
Posted by 課長007 at 2008年10月07日 02:44
課長007さま、

コメントありがとうございます。
考える際には、ぜひ「DHBR」をご活用くださいませ。
Posted by スタッフ at 2008年10月07日 08:39
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