2008/06/25

軽い商品と重い商品を量る単位の違い

戦略や組織を考えるにあたり、人事施策から考えることは正しいとは言えません。とはいえ、固有名詞によって事業の成否が決まる側面はあることも事実です。新規事業を始めようとするとき、リーダーが誰かによって、「上手くいく」「いや、心配だ」、などと言われることがあります。組織は事業の特性に合わせて作っていくべきです。が、範囲の経済が働くよう、事業が何であれ、一律にあてはめようとするケースを目にすることがあります。範囲の経済、制度の効率を上げていくための人事施策をやっている限り、ビジネスは成長しないのではないでしょうか。

新日鉄では一時期半導体を製造していました。半導体の製造部門、鋼鉄の製造部門、二つの組織が同じ会社の中に存在していることになります。物ごとをトン当たりで見ている組織と、半導体のようにグラムで見ている組織が共存しているのです。トンとグラムでは設備が違います。利益率も異なります。求められている知識、スキル、人脈も関係者のロビー活動の方向性も全部違います。両者が並存し、給与体系、福利厚生、人事もみんな同じにするのはありえないことです。

それでも、一律に当てはめようとしてしまうものです。半導体は技術の最先端を行く物です。ライフサイクルは短い。その市場に、鉄鋼という既存の制度を流用し当てはめてしまう。トンの世界で作られた制度をグラムの世界に持っていくのには無理があります。柔軟に変えていく努力をしないと成長はないのでしょう。ただ、実行しようと思っても、就職というより就社という価値観が残っている組織ですと、難しい物があります。適材適所の人事制度と、それに合わせた給与体系に変えていくことが必要です。ただ、どう折り合いを付けていくのかは大変なことなのだと思います。(岩崎 卓也)

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posted by ダイヤモンド社 at 00:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 記事
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