2008/06/14

成長余力を残したコア事業の見切り

前回、ストール・ポイント(成長の壁)について解説しました。今月号の「売上げが止まる時」では、売上げを増やしてきた企業の多くはストール・ポイントにあたり、減収に転じていることが書かれています。その原因の一つには、「成長余力を残したコア事業の見切り」があります。事業の見切りをどのようにつけるのか。関係者が自身の経験と知識を持ち寄り、無手勝流に取り組んでも結果は見えています。事実に基づく的確な診断がなければ良い結果は出ません。

今号、2008年7月号の「業績改善の事業診断法」、「過当競争市場のポジショニング戦略」は、「成長余力を残したコア事業の見切り」に関連した論文です。消費材メーカーとして優秀だといわれているP&Gは、新商品などを通して常に新たな消費製品を提供して、シュリンクさせないようにしています。その結果、常に右肩をあがりで来ているのです。「もうだめだと」思っても、まだまだ成長の余力があるのか。それとも、見切りをつけたほうがいいのか。どう見極めるのかがこの2つの論文のテーマです。具体的で、役に立つ内容になっています。

「業績改善の事業診断法」では、業績改善の体系的な方法を紹介しています。「経験曲線」「ABC」(活動基準原価計算)、「ROA/RMSチャート」「SNAPチャート」「NPS」(推奨者の正味比率)、「プロフィット・プール・マップ」「モデルTチャート」「RAPIDモデル」などのツールを紹介しています。

「過当競争市場のポジショニング戦略」は、タイトルどおりポジショニングに関する論文です。競争が厳しい市場ではポジションを体系的に分析するツールが必要です。「価格/便益ポジショニング(PBP)・マップ」というものをこの論文では紹介しています。これは価格と便益の関係に基づいてポジショニング戦略を立案できるツールです。携帯電話のモトローラの事例などをもとに具体的な解説があります。携帯電話市場、中型車市場などのPBPマッピングが載せられており、わかりやすい内容になっています。(岩崎 卓也)
posted by ダイヤモンド社 at 06:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 記事
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