2008/06/07

人口とお金の行方

今号、2008年6月号は女性と中高年に絞った人材論を特集しました。さまざまな切り口がある中、女性の登用を今後どのくらい増やせるのかに焦点を当てました。この特集の背景には少子高齢化があります。『「豊かなる衰退」と日本の戦略』(弊社刊)の著者、横山禎徳(よしのり)さんとも話をしましたが、人口が減るということはリスクの高いことです。以前、書いたように、人口の減少はその国の市場規模が小さくする可能性があるので、国の衰退を意味する部分もあります。その点について、今回は少し詳しくお話をしようと思います。

6000兆円にものぼるといわれている、いわゆるホームレスマネーは現在アラブに集まっています。お金が集まる要因はさまざまですが、お金は人口が多いところに向かい、やがて衰退していくだろうと思われるところを避ける傾向はあるといえます。今、イスラムの出生率は増えているといわれています。地震などにより人口が減るリスクは少ない。人口が増えると、何が起こるでしょうか。

イスラム圏ではインフラが増えています。それに伴い、市場が大きくなり、都市が広がります。住宅供給が加速していき、それにあわせて、道路などの交通やさまざまなインフラが広がるという循環が生まれます。ドバイなどには、日本のゼネコンも参加しています。イスラムのすごいところは、貧困層がないところです。GDPが一人あたりの数字は低いのですが、貧富の格差は少ないのです。

日本では、都市に人口が集中しているため、東京で暮らしていると人口が減ることのメリットが大きいようにも感じます。しかし、イスラムの例からも、人口の増減が市場の大きさに影響することがわかるかと思います。例えば、日本も出生率が今から何倍にもなり、子どもが多く生まれると、理屈からいえば、出生率が増えることで状況が変わる可能性もあるといえるでしょう。(岩崎 卓也)
posted by ダイヤモンド社 at 08:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 記事
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