2008年6月号の「人材マネジメント失われた50年」では、前回の記事でも触れましたが、人材育成手法のほとんどが半世紀前に開発されたものであることを指摘しています。では、新しい人材育成法としてどうすればよいのか。こちらの論文ではSCMを人材マネジメントに応用することについて述べています。
私は前回、中高年の人材の流動化はもっと高まってもよいのではないか、と書きました。それに伴い、新しい人材の育成法も流動化を意識したものであるべきだと思うのです。金融リテラシーをあげるのみではなく、第2の人生の準備ができるようなものがトレーニングに多く組み込まれるのも良いのではないかと思うのです。人材が外に出ることで教育のROIが下がっていきます。「人材マネジメント失われた50年」では、教育のROIについて触れています。ROIを上げるには、育成のコストを本人が負担するようなことも検討する必要が出てくるでしょう。
現在、資格取得支援制度を取り入れている企業は多くあります。しかし、資格をとっても役に立たない場合があります。従って、資格取得などで支援するのではなく、中高年の優秀な人材か流動化していく仕組み自体を作ることが大切なのでしょう。例えば、リクルートは優秀な人がどんどん辞めていくという文化があります。このような形は組織のあり方のひとつだと思います。
現状ではジョブセキュリティを前提に議論をしています。女性の活用も同じです。従業員はずっと働いていたい、会社を辞めたくないはずだ、ということに間違いはないということで、トレーニングも組み立てられています。これからは、ジョブセキュリティを前提としないトレーニングがあっても良いような気もします。
マネジメントの人材にはある程度の厚みは必要ですが、数として沢山は必要なわけではない。このようなことだけはわかってきたのですから、20年、あるいは30年ごとに人生の節目を迎えて、別の方向に舵を切っても良いのではないかと思います。第二、第三の人生が20年節目にやってくるのも良いでしょう。(岩崎 卓也)
2008/05/28
この記事へのTrackBack URL
※半角英数字のみのトラックバックは受信されないようになっています。
※半角英数字のみのトラックバックは受信されないようになっています。

コメントありがとうございます。
そうなのですよ。
中高年にはならではの能力があると思います。
それをまわりがどうとらえるかが大切なのですよね。
話は変わりますが、この論文ではSCMを人材マネジメントに応用したり、ROIという視点で分析するなど、興味深い内容になっています。論文のほうもおすすめです。