2008/02/23

「答えが書いてある本」と「考えさせる本」

2008年3月号に「一流人材のつくり方」という論文があり、先日内容を紹介しました。前回のおさらいになりますが、一流人材を作るうえで必要なことは3つあります。1番目は師匠が優秀であることです。第2は本人が考えながらトレーニングしていること。3番目が反復練習となります。詳細はDHBRに掲載されている本論にゆずりますが、一番大切なのは良い師匠につくことなのだと私は思っています。

前回の続きになりますが、2番目と3番目についてはどうなのか。2番目の「考えながらトレーニングする」ですが、意外とこれは実現するのが難しくなっていると感じています。今、ビジネス書で売れているものの多くは、「答えが書いてある本」なのです。出版界は答えの載っている本が好きなのです。自己啓発書の多くにはどのようにすべきか、パターンが書いてあります。手帳の書き方、話し方などが具体的に書かれています。確かに、参考になることがたくさん載っていて有益です。が、読んでラクに覚えられるので、読んでおしまいにしがちです。もっと、自分で考えることがあっても良いのではないかと思っています。

3番目の反復トレーニングも同様。本を読んだだけでは、頭の良い人にはなれません。明日からAクラス社員になろうと思っても急にはなれないのです。「×秒で財務諸表が読める」といった広告を目にすることがありますが無理です。財務諸表のどこに目を向けたら良いのか、短期間でポイントを理解することはできるでしょう。でも、昔ながら電卓をたたいて、一つずつ財務諸表を学んだ人とでは明らかに理解の度合いに差がでます。数字の意味がわかるには反復練習が必要です。

例えば、DCF法(Discounted Cash Flow法)はファイナンスの基礎です。勉強を始めると、最初に覚えます。でも、一回数式を使ったくらいでは覚えられません。何回も続けて繰り返し、使うことで、使いこなせるようになります。勉強したから、身に着くものではないのです。この論文の反復練習が大切だというところに、特に私は共感しました。(岩崎 卓也)
posted by ダイヤモンド社 at 00:18| Comment(2) | TrackBack(0) | 記事
この記事へのコメント
こんにちは。現在企業変革プロジェクト推進中のもので、職場のキーマンとなる改革リーダーの育成も行っています。そこで思ったのは、上司は選べないが、師匠なら選べる、ということです。しかしながら社内のどこに自分に合った師匠がいるのか、そんな情報はイントラネットには転がっていません。職場という狭い環境の中で、自分のミッションだけを見つめている社員にとっては、結局のところ上司が師匠というケースが多い、ということです。社内で人と人のつながりを作り、その中から、部下と上司ではない、師匠と弟子のような関係をどうすれば作れるのか、本号を読んで、現状抱えている課題の再認識をさせられました。道は遠いなーーーー。
Posted by 津野 孝 at 2008年02月26日 13:51
津野 孝 さん

コメントありがとうございます。
良い師匠にめぐり合うことはとても難しいことです。
2008年3月号の「一流人材のつくり方」の第2には考えることの大切さを説いています。安易に答えを見ないで、遠い道のりを考えながら進むことは大切だと思います。「DHBR」が少しでもお役に立てれば幸いかと存じます。
Posted by ダイヤモンド(スタッフ) at 2008年03月01日 11:56
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