2007/11/28

流動化の中にいる人たち

前回こちらのブログで、企業は大学の授業にもっとコミットすれば良いのではないか、と述べました。少しだけ補足するならば、私達は「企業の援助」というと金銭的なものを思いがちです。が、私はそれだけではないと思っています。授業の中にビルとインする形で行う企業の援助もあるのではないでしょうか。例えば、コンテンツの提供がひとつです。企業の中で実践を積んでいる方が講師として大学に行き、自らの経験をケースの説明として学生達に語るのです。客員教授として講師を募れば、人は集まると思います。高校が生徒の進路により、いくつかのコースを用意しているように、大学も希望する就職先によって、このような授業をいくつか開設するのも一つの選択肢としてあるような気がします。

話は変わりますが、最近、人材の流動化が進んだ、とよく耳にします。しかし、すべての年齢層で一様に流動化しているのかは疑問が残ります。先日、知人から『エンゼルバンク−ドラゴン桜外伝』の話を聞きました。『ドラゴン桜』という受験のマンガが人気でドラマにもなりました。このマンガは社会人のための『ドラゴン桜』とでもいいましょうか。「転職」をテーマにしています。「メディアに騙されるな、イメージに惑わされるな」といった強烈なメッセージが込められているようです。

知人の話によると、転職するなら外資系企業か日本企業か? といった話がこのマンガに出てきたといいます。外資系企業は全体の4割が転職して入ってきたばかりの人、3割はそろそろやめようと思っている人で占められているといいます。だから、3〜4割くらいしか使える戦力がない。その点日本企業は全体の9割がきちんと働いているというのです。

きちんと働いている人の割合という点で、すべての外資系企業がそのままこの話にあてはまるかどうかは疑問が残ります。が、この話はまったく外れているとは思えません。人材の流動化という点で、外資系企業は“Up or out”ですから、アウトする人が日本企業より多いのは当然でしょう。転職をする人の中には外資系企業に勤めている人が多くなります。そのほか、転職市場にはいわゆる転職ジプシーといわれる人たちが多くいると思います。若くしてさすらい人、本当の自分のディスティネーションを探している人などがそうです。結局、流動化しているといっても、これらの人たちが大半を占めているだけかもしれません。実のところ、人材は満遍なくいろんな人が流動化しているわけではなく、一部の人たちがぐるぐると回っているのではないか、と私は思うのです。(岩崎 卓也)
posted by ダイヤモンド社 at 08:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 記事
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