今号の特集は「グレート・カンパニー 長期志向の経営」です。成長戦略に関する論文をセレクトしました。なかでも、「グレート・カンパニーの条件」は、久しぶりに面白くて秀作だと思いました。
ヨーロッパには創業100年以上でありながら、今なお持続的な成長を続けている企業があります。この論文では長期成長を続けており「フォーチュン・グローバル500」の中に名前が連ねている多国籍ヨーロッパ企業を対象にして、持続的成功要因の調査を行っています。この研究の結果を参考に、従来の成長戦略についてもう一度検討し直すと、改めるべき点が見えてくるのではないでしょうか。
この論文では、最終的に9社が選ばれています。ドイツのシーメンス、アリアンツ、フィンランドのノキアのほか、ロイヤル・ダッチ・シェルなど、グレート・カンパニーと呼ばれる企業について紹介しています。これまでにも、こういった優良業績企業の調査に関する論文はありました。ただ、アメリカ企業が調査対象になっていたので、今回のようなヨーロッパ企業というのは非常にユニークなのです。
優良企業研究には、何らかの形で原則がでてきます。これが意外と面白い。ここでは以下の4つの原則が出ています。
1.既存の資産を活用せよ
2.事業の多角化をおし進めよ
3.過去の過ちを忘れるな
4.変革には慎重であれ
3、4番目は当たり前の教訓だと思います。さらに、2番目の原則はただし書きをつけなくてはいけません。マイケル・ポーターは「競争優位の戦略」で、全社戦略としていたずらな多角化を行うことは業績を下げる、と言っています。コングロマリット・ディスカウントが起こるのです、と。アメリカの多角化は完全に事業ポートフォリオ上のリスクとリターンの関係にあります。業種については無視して変ってきたのですね。この論文でいう事業の多角化とは安易に進めるものではなく、隣接分野に進出するものを指しています。昔の無手勝なコングロマリット化を意味しているわけではないのです。
1番目と2番目というのは、言葉置き換えると、ただ闇雲にイノベーションすればいいというわけではない、ということを意味します。既存の資源の中にもっと使えるものがあるでしょう、と言っているのです。もはや「選択と集中」だけは持続的成長は達成できないことをこの論文は伝えているのだと思いました。
実は、この論文はこれから上梓される予定の“Enduring Success”という本のデモ版でもあります。この論文の面白さ、秀逸さに触れ、原文を早く読みたくなりました。(岩崎 卓也)
※「DHBR」2007年12月号は11月10日発売です。
一冊からお求めになれます。
http://book.diamond.co.jp/cgi-bin/d3olp114cg?isbn=059691207
2007/11/10
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Excerpt: わたしが読んでいるブログ、「*ホームページを作る人のネタ帳」に面白いエントリーがあった。 「11月といえば、読んでいるブログを告白する月。*ホームページを作る人のネタ帳」ということなので、わたしも告白
Weblog: PASSION HACK 情熱でマーケティングに差をつけろ!
Tracked: 2007-12-02 23:58
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