2007/10/06

ベストプラクティスとハロー効果

前回お伝えしたとおり、次号は企業のベストプラクティスを紹介いたします。
「GEがやっているからウチもやろう」
このような言葉を耳にすることはよくあります。P&Gがやっているから、トヨタがやっているから、そのような理由で導入を決断する企業は少なくありません。

GEにはお手本になることが多いのは事実ですが、GEが行っていることの中にも悪い事例はあるのです。たとえ、良い事例だとしてもGEがやっているから、P&Gがやっているからといって導入し、失敗するケースはたくさんあると思います。注意が必要なことなのです。

なぜうまく行かないのでしょうか。一つには企業文化の違いがあげられます。GEが成功したものの中にはGEの企業文化があったからこそうまくいったものもあるのです。GEは21年間かけて計測の文化というものを作り上げてしました。それはあらゆることを数値化していくという徹底した計測主義です。
それなのに、数値化されていることは一般的なことだけ、あとはだいたいカンでわかる、などといっている企業がGEの真似をしてもうまくいくとは思えません。

例えば、360度評価の導入が一つの例としてわかりやすいと思います。人事評価を上司以外にも同僚、部下、顧客など複数の人が行いフィードバックするこの制度、部下に評価の仕方を教えないで実施してしまうとどうなるでしょうか。360度評価の導入したために、従業員同士の人間関係が悪くなってしまうケースも散見されます。
でも、GEはやっています、アメリカでは当たり前です、といった意見におされてしまう。これでは失敗してしまうのです。定性的でとても定量化できないようなものでさえ、何とか定量化していく。このような文化があって初めて360度評価は成り立つと思います。

日本のエレクトロニクスメーカーを真似して失敗した事例もありました。パソコンの生産で日本企業はEMS(Electronics Manufacturing Service)、製造のアウトソーシングやモジュール生産をやるようになりました。この事例はテレビや白物家電にはあてはまらないこともあるのです。むしろ効率性を損なってしまった例もあります。製品の特性を考慮しないとベストプラクティスがワーストプラクティスに変わってしまうわけですね。いたずらに優れた企業のやり方を真似していく。生兵法というのは、こういうことだと思います。(岩崎 卓也)
posted by ダイヤモンド社 at 07:42| Comment(0) | TrackBack(1) | 記事
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経営において生兵法はいけない
Excerpt: ベストプラクティスとハロー効果http://dhbr.hontsuna.net/article/1943185.html生兵法はいけない、ということですね。
Weblog: 医療経営コンサルタントのつぶやき
Tracked: 2007-10-23 20:24