2007/09/26

降っても晴れても リスクに強い組織

ここのところ松下の製品不具合に関する情報をよく目にします。先日は松下電池製、電池パックの不具合がありました。その前はナショナルFF式石油暖房機、ストーブの欠陥が重大事故を起こす可能性があるとして回収を行いました。このときは当時の社長である中村氏が委員長になって対策を進めました。このようなことは何度も起こってはいけないことです。ただ、私が思うに、企業は危機に直面したときお客様と真摯に向き合うことは何よりも大切でしょう。適切な対応によってお客様からの信頼を得ると同時に、危機を繰り返し乗り越えることによって足腰が鍛えられるのです。

他社の災難を対岸の火事だと思っている企業もあるかもしれません。自分のところにも火事が起きたとき、生き残れるのか自問したことはありますか。ポイントとなるのはお客様のことだけを考えて会社の組織体制、仕組みを作っているかどうかだといえます。このようなリスクに対して強い組織作りを意識することがまずは大切なのでしょう。

昔、ロッキード社の社長を務めていた人に雨男のような人がいました。彼は雇われ社長でしたが、行く先々で会社の危機に見舞われたのです。でも、彼は何度も危機を乗り越えてきているから、会社に大変なことが起こると迅速に対応できます。雨に降られ慣れているので、「今日は快晴だけど夕方6時くらいから雨が降る」といったことがなんとなくわかるような人でした。

まさに「組織が覚える」ということはこういうことです。シミュレーションではわからないことを実体験として覚えていくことが大切なのです。メーカーが取組んでいる素晴らしい側面を新聞で目にすることは少ないです。ですから、ユーザーであるお客様はメーカー社内のことはわかりません。恐らく、松下電器は一般的に知られているよりもしっかりとした対応をしているのではないかと私は思っています。全容を解明してくださるのなら、DHBRならきちんとメーカーの良い部分も書くでしょう。
日本では自社の不都合点を「恥」としてオープンにしない傾向があります。アメリカは恥だと思っていない。むしろ、オープンにするほうがフェアだと言ってしまうでしょう。恥の部分を重ねる。これはほめられることではありませんし、当事者は辛い。それでも、危機にどう対応するか、真摯に向き合っていくことで強い組織を作っていくではないかという気がしています。(岩崎 卓也)
posted by ダイヤモンド社 at 08:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 記事
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