2007/09/22

消費者の顔をした株主

今月号の特集、『「お客様主義」経営論』を制作している過程で、「消費者」と「株主」という二つの顔を持った個人の集団が企業と対峙する時代が来るのではないかと感じました。そもそも、コンシューマリズムは1960年代、ケネディ大統領が4つの権利を提唱したことに端を発します。安全を求める権利、選択する権利、知らされる権利、意見を反映される権利があると大統領が言い、日本にも飛び火したのです。

ところが、21世紀になってから、顧客主義が軽んじられてきたことは先日、こちらのブログで述べたとおりです。しかしながら、これからの時代、個人株主がさらに増えていくことを考えると流れは変わってくるような気がします。個人株主というのは消費者なのです。個人株主を大事にするか、お客様主義になれるかどうか、仕組みを変える必要が出てくることが予想されます。

流れを後押しするものの一つにXBRLがあります。以前、こちらのブログでも紹介しましたが、東証は決算情報(決算短信等)にXBRLを本格導入することを基本方針とし、検討を進めることとしています。
今はPDFで開示されている財務業績がXBRLの導入により、数値を手入力する必要がなくなります。今までと比べて、手入力によるミスが少なくなるでしょう。解析ソフトも開発が進んでいるようですね。XBRLの導入により、データをダウンロードすれば、これまでの何千分の一の時間で作業がすむようになります。今後は上場会社が今よりもっと細かく分析される傾向が強まるでしょう。

個人株主の中には賢い方がたくさんいます。XBRLの導入で情報開示がこの道のプロと言われていた人たちが、企業分析を今まで以上に短時間できるようになるのです。その結果、分析がより細かくできるようになるでしょう。企業に消費者の顔をした株主の個人集団がより激しく企業と対峙する時代が来るかもしれません。これから先、個人へのパワーが増す中、矢面に立たされる企業が出てくることは想像に難くはないと思っています。(岩崎 卓也)
posted by ダイヤモンド社 at 00:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 記事
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