2007/09/01

教えて欲しいことがあります

今年になってから3度の世界同時株安が起こりました。2月の中国上海からの株安、3月の米国の株安、7月に起こった株安。今回はご存知の通り、米国のサブプライム問題が理由とされています。この問題はどこまで飛び火するのでしようか。

竹中平蔵氏の発言は楽観的です。世界経済が米国依存を強めていることから、影響の波及が大きい面はあるとするものの、そんなに深刻な問題ではないといっています。かつて、大臣をおやりになったことや経済学者というお立場にあることなどから影響力を考慮し、あえてオブラートに包んでいるのかとも思います。

他方、大前研一氏はサブプライムローンの証券化を問題だと指摘しています。サブプライムローンが何千、何万と束ねられREITのような小口債券化した商品、いわゆるABS(アセット・バックト・セキュリティ:資産担保証券)に転じていることの危うさを指摘しています。サブプライムとは住宅ローンの一種です。本当だったら貸してはいけない人たちに、高利で貸していたのがサブプライムローンなのです。
ABS化したものを各国の機関投資家がどれだけポートフォーリオの中に入れているのかわかりませんが、日本の機関投資家も買っていることは確かです。ここに問題があるのだと思います。

証券化することで最初のお金がどんどん姿を変えていっています。私はセカンドオピニオンとして、あらゆる新聞に目を通したわけではありません。しかし、少なくとも竹中氏と大前氏の言っていることは全く違うわけです。竹中さんはそんなにゆゆしき問題ではないと言っています。他方、大前氏は深刻な問題だと言っているのです。ちょっとわからない状況になっています。
なかでも、市場の予測に関しては証券会社のエコノミストというのは専門家なのでしょうが、ニュートラルではないような気がします。私が知りたいのは、ニュートラルで本当のこと言ってくれるエコノミストは誰なのか、ということです。
皆様、ニュートラルで本当のことを言ってくれるエコノミストをご存知でしたら教えていただけますか。このブログのコメント欄に、エコノミスト名やご解説等を入れていただけるとうれしいです。

もちろん、プライムローンの問題に関しては、正しいことを言える人がいるのかどうか、難しい面もあります。今の市場はひとつのことが動けば複雑に多数のものが絡み合って、予想外のものが動くといった状況です。このようなカオスな経済を正しく読める人なんて、つきつめるといないのかもしれません。
だったら、「読めない」って自ら言って欲しい気もしますが、できないのが専門家のつらいところなのでしょう。ただ、私たちとしては、投資判断はなんかの形で欲しいものです。
エコノミストをご存知の方、教えてください。(岩崎 卓也)
posted by ダイヤモンド社 at 00:02| Comment(5) | TrackBack(0) | 記事
この記事へのコメント
ニュートラルなエコノミストなんていないですよね。それは無理でしょう。
大前氏と竹中氏のコメントの相違は、視点(短期と中長期のどちらを見ているか、金融商品と実態経済のどちらを見ているか)の違いのように思います。
同一視点であればカオスだけども、カオスとは、また違うと思います。証券化による影響の部分はカオスだけどもそれについては、カオスですね、というのが答えなのじゃないかな。
Posted by dada at 2007年09月01日 14:30
サブプライムローンの問題の影響度の指摘と、影響範囲を論じる際に、証券化によって拡大しているのだという指摘は矛盾するとは限りません。

そこでエコノミスト探しに話題が変わっているのはなぜなんでしょうか。そこを論じられるエコノミストがいない、という問題指摘ですか?
Posted by okdt at 2007年09月01日 20:32
金融市場についてのことは、やはり実際に市場の中にいる人たちの話を聞くのが第一です。竹中さん、大前さんとも高い知性と見識をお持ちで、それぞれの世界で素晴らしい実績を上げてこられました。しかしお二人とも日々市場と直接接してはいませんし、その中で自分のお金をリスクにさらしたり、自分のボーナスに響く売り買いをしているわけではないですよね。

同時に、自分の判断には、誰が何を言ったかよりも、事実・ファクト・データを最重視すべきでしょう。(大前さんはファクトベースということをおっしゃいますが、ことサブプライムに関しては十分なファクトをお持ちではないように見えます。)

僭越ながら、日本のエコノミストの方々やサブプライムについての日経の記事などは、恐ろしくレベルが低い...と多くの人が申しています。

サブプライムは、それ自体が悪いのではなく、その中にとんでもない仕組みのローンがあることが問題です。また、ABS自体は何も悪くありません。それをさらに束ねて切り分けたCDOの組成、そしてそのCDOのリスク・リターンの見極めが問題でした。
Posted by Alumnus at 2007年09月05日 12:09

> 大前さんはファクトベースということをおっしゃいますが、ことサブプライムに関しては十分なファクトをお持ちではないように見えます。

そうですね。「どれだけ組み入れられているかがまだ見えないから、注意すべきである」という論調と理解しています。
Posted by kamicup at 2007年09月07日 00:34
dadaさん
コメントありがとうございます。
短期と中長期という視点、まさに同感です。

okdtさん
ご質問ありがとうございます。
こちらは問題指摘というよりも、タイトルにある通り「エコノミストを教えて欲しい」という意図で岩崎は書いたと思われます。

Alumnusさん
>実際に市場の中にいる人たちの話を聞くのが第一です。
>
確かにご指摘の通りだと思います。あくまで私見ですが、その中でも中立的な立場でモノを言えるかどうか、その見極めがむずかしいという現実があると思います。そこがこの記事を書くにいたった一つの理由ともいえましょう。


Alumnusさん、kamicupさん
また、サブプライムに対するご意見、ありがとうございます。
Posted by ダイヤ at 2007年09月21日 16:22
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