2007/08/04

模索段階にあるナレッジワーカーの人事制度

近代社会で人事制度の多くはブルーカラーの管理をベースに作られてきました。そのためにホワイトカラーの、さらに翻ってナレッジワーカーの人事制度は、模索段階にいまだにあるだろうなと思うのです。
コンピタンシーで管理するというのは、その一つのツールなわけです。そのほか、カフェテリア・プランや異動のことを考えた401kだとか、人事ツールや福利厚生プログラムがいろいろと出てきました。これらが現状に合った形になっているのかというと、まだまだではないでしょうか。

人材に投資するということでGEといった企業の話が良く出てきます。サウスウエスト航空など、一部の進んだ企業があることは事実ですが、それらは特異なケースだといえます。
このような進んだ企業の事例が紹介される一方で、ホワイトカラーのサボタージュをどうやって止めるのかといった、現実に即した話はあまり議論されていません。メンタルヘルス問題についての決定打もない、ワーカーホリックの人をどう処遇するのか、そういうこともわかってないのです。
今のところブルーワーカーのような単純労働を前提にしているので、同じように均一的な労働をして、一人当たりもそんなに差が出ていないことが目に付きます。パフォーマンスに、ばらつきがない人たちを管理する仕組みの中で人事制度が依然として残っているのです。

ばらつきがない人たちを管理することが根幹にあるから、なかなか特異な人たちを処分し切れない。これも現実です。他方、日本はスターを排出するような仕組みを持たないからこそ強いんだという人もいるし、いやいや、これからはタレントタレントがいないと、ナレッジエコノミーで勝っていけないのですよ、という意見もあります。どちらも正しいと思います。一律に事務職の人は総合職よりも給料が安くてもいいのだ、という暴論はもう今の時代ではあてはまりません。

プロセスを再設定してその時に、もっと面白いことをやれるような人たち。これは昔からある議論ですが、こういう人たちは間接業務をやっているけれども、その中で、非常に高いバリューを出せるのです。こういう人をどう処分するのか、「間接部門だからあなたコストでしょ。コストのくせに、偉そうなこと言うなと」という言い方も一方であります。
いまだに解決ができてないのが人事の問題なのかな、という気がします。(岩崎 卓也)
posted by ダイヤモンド社 at 03:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 記事
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