記事を掲載するにあたり、編集者は関連書籍を読みます。「プロダクト・インテグリティすり合わせの製品開発力」に合わせ、私は藤本隆宏先生の書籍を全部読み、一部の本を再読しました。今、改めて読んでおいて良かったと思っています。
これから、藤本先生のご著書をお読みになろうとする方は、『日本のもの造り哲学』をおすすめいたします。英語で出された『Product Development Performance』、(製品開発力)という論文があるのですが、これは『日本のもの造り哲学』が下敷きになっているのです。そこから、10年以上が経ちますが、藤本氏は常に新しいことを行っている方で、『日本のもの造り哲学』は先生自身の考え方を集大成した一冊だといえます。
前回のブログで「製品統合性(プロダクト・インテグリティ)」について説明をしました。藤本氏のいう「インテグリティ」とは、水平統合なのですが、垂直統合的なマネージメントを加えて行うというものです。分業は水平的です。コスト競争力をあげるため、外部も含めてどうハンドリングしていくか、製品開発をするにあたり重要になります。そのようなことも含めて、製品開発に全体を見渡す人がいるかどうかというところは製品の成否を分けるポイントになります。ただし、これは難しいことです。組織図、フローでみると、水平統合になっている組織が、そこにインテグリティを持たせることは容易ではありません。
トヨタは工場、支社がある場所に、トヨタそのものがあるから強い、と言う人がいます。トヨタという会社は豊田市という組織があり、街全体がシステムになっているのです。
言い換えると、トヨタがあるところには、豊田市いうインテグリティのプロセスがあるのです。看板方式というのは、道路の導線とか、全部が揃って成り立つものです。当月号の「トヨタのものづくり哲学」(トヨタ自動車 代表取締役社長 渡辺捷昭氏インタビュー)のなかにも出てくるのですが、一種のシステム系になっています。
トヨタのグローバル生産は各国のトヨタにおいて、構造、生活の再現をしています。BCGのパートナーミーティングというのがプラハ、チェコでありました。ある人から聞いたことですが、チェコにもトヨタがあるそうです。そこには居酒屋まであり、まるで豊田市にいるようだといいます。これが強みになっているのです。
これはレッドオーシャンだからこそ生まれたシステムなのでしょう。そう考えると、レッドオーシャンはレッドオーシャンで面白いのだぁ、と私は感じました。(岩崎 卓也)
2007/07/21
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