2006/08/25

CEOと会長の分離

アメリカ産業界ではCEOが会長を兼務することが慣例化しているようです。「会長とCEOの分離はほとんど無意味である」と銘打たれた小論文は、「BRAIN FOOD」コーナーに掲載されたものです。コーポレートガバナンスについては日本でも多く語られるようになりました。

コーポレートガバナンスに関する議論が活発なアメリカでは、「会長とCEOの兼任は害悪である」という考えが主流を占めているようです。ところが、この論文では分離してもたいしたメリットはないという主張がなされているのです。ある調査を行った結果、株価でも会計利益でも分離した企業とそうでない企業とでは統計的に有意差が見られなかったことを説明しています。

日本にはCEOと会長を分離している企業が多くあります。しかし、CEOと会長を分離している企業が全くダメだというわけではありません。この論文では、分離したほうが道理にかなう例をいくつか上げています。たとえは、自国の業務に明るいCEOに海外経験が豊富な会長を組み合わせる場合。そして、政府関連の問題を一気に引き受ける会長と経営に専念するCEOといった役割が決まっている場合など、分けることに意味があるケースも存在するのです。

要するに大切なのは、分けるのなら、その目的は何なのかについてはっきりさせることなのです。とはいえ、目的は何でも良いわけではありません。たとえば、元CEOに対して終身的なポストを与えるといったことでは、企業の価値を高めるものにならないことはいうまでもありません。
posted by ダイヤモンド社 at 21:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 記事
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