2006/06/27

学芸イノベーションの源流

ドイツはもともとイノベーションの国です。それは自動車産業だけではありません。ドイツには、ハイデルベルグ社という印刷機の世界シェアがトップの会社もあります。ダイヤモンド社は以前、印刷機を所有しており、ハイデルベルグ社が日本に来たときの1号機ユーザーだったと聞いています。

2006年7月号に掲載した「歴史から読み解く ドイツ、イノベーションの源流」(執筆:弊誌発行人、坪井賢一)は、ドイツのイノベーションの歴史に関する論稿です。ドイツは自動車、印刷機などの産業だけでなく、哲学者カントをはじめ、ゲーテ、ヘーゲルと歴史に名を残す人物を多く輩出してきました。本論ではこのような素地のもと、学芸のイノベーションについても触れられています。興味深いのは、ドイツの私講師制度です。

1850年頃、ドイツの大学には教授の下に私講師という人がいました。この人たちは教員資格を持っていますが、無給の講師なのです。給料が出ない代わりに自由に大学で講義ができ、学生から聴講料をとることができたのです。学生がお客さんですから、生半可な知識では人は集まりません。競争の中で自分の考えを高め、研究しなければならないのです。論稿では、このような環境で学者が切磋琢磨してきた歴史について触れられています。

私が思うに、やはり競争は悪ではないのではと。イノベーションには競争が必要なのです。むしろ競争がないとていたらくになってしまい、そこからは何も生まれてこないのではないでしょうか。かつてドイツにあった私講師制度からそのように感じました。(岩崎卓也)
posted by ダイヤモンド社 at 22:57| Comment(1) | TrackBack(1) | 記事
この記事へのコメント
技術開発や研究に競争があるのはいいと思います。
問題なのは、販売で競争が起きるときです。
販売で競争が起きると、常に価格が下落します。
そうなると、技術開発や研究でもコストダウンを迫られる。
技術向上のための競争よりも、コストダウンのための競争にならざるを得なくなるのではないでしょうか?
Posted by SS at 2006年06月29日 10:17
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