2008/05/30

超高齢社会の解決策を示す国は

「平成19年版 高齢社会白書」によると、2055年には平均寿命が男性83.67年、女性90.34年となり、女性の平均寿命は90年を超えると見込まれています。夫が定年退職し、かつ60歳を超える夫婦の場合、女性は日々何をしているのでしょうか。女性のほうが社会性があり、参加したコミュニティに打ち込めるといわれています。しかし、これはすべての女性にあてはまるとは言えません。

男性のなかには、会社勤めに没頭し社会との接点が少なくなる人もいます。働く女性が増えた現在、これはワーキングウーマンにも同じことがいえるのではないでしょうか。男性ビジネスパーソンと同様に、女性は長く会社務めをするほど、地域とのつながりが持ちづらいケースが多く出てきます。女性にとって、定年後の男性が抱えている問題は対岸の火事ではなくなりつつあるのです。

『「豊かなる衰退」と日本の戦略』(弊社刊)という本があります。著者は横山禎徳(よこやま・よしのり)さん、マッキンゼーに約30年勤めた方で、ディレクター(シニア・パートナー)、東京支社長にもなった方です。この本には次のようなことが書かれています。少子化というのは西欧諸国で経験していることなので、対策について西欧諸国に学ぶことはあるでしょう。しかし、超高齢社会に世界で最初に突入したのは日本です。65歳以上の老齢人口が総人口の21%以上を占める超高齢社会。ここに潜んでいる問題は前例がないものなのです。従って、アメリカに範を求めてはいけない。自分達で考えなくてはいけない、ということになります。

横山先生はこの著書の後、『アメリカと比べない日本』という本を書かれています。この本でも、超高齢社会における課題は自分達で考え解決しなければならないと言及しています。日本が範を示す番です。最近聞いたのですが、そういう能力のことをアジェンダ・セッティング能力というそうです。課題設定能力というものが、今、問われているのです。もはや、他国の問題を分析し、なぞっていく能力だけでは乗り切れなくなっているのです。そういう意味もあり、今月号は中高年の問題、女性の問題を特集として組みました。この二つの問題はある種重なるものがあります。別々に議論するのではなく、両方に通じる最大公約数のようなものを言う必要があるのかもしれない。今回の特集を組んだ結果、そう感じました。(岩崎 卓也)
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2008/05/28

これからの中高年 人材育成法

2008年6月号の「人材マネジメント失われた50年」では、前回の記事でも触れましたが、人材育成手法のほとんどが半世紀前に開発されたものであることを指摘しています。では、新しい人材育成法としてどうすればよいのか。こちらの論文ではSCMを人材マネジメントに応用することについて述べています。

私は前回、中高年の人材の流動化はもっと高まってもよいのではないか、と書きました。それに伴い、新しい人材の育成法も流動化を意識したものであるべきだと思うのです。金融リテラシーをあげるのみではなく、第2の人生の準備ができるようなものがトレーニングに多く組み込まれるのも良いのではないかと思うのです。人材が外に出ることで教育のROIが下がっていきます。「人材マネジメント失われた50年」では、教育のROIについて触れています。ROIを上げるには、育成のコストを本人が負担するようなことも検討する必要が出てくるでしょう。

現在、資格取得支援制度を取り入れている企業は多くあります。しかし、資格をとっても役に立たない場合があります。従って、資格取得などで支援するのではなく、中高年の優秀な人材か流動化していく仕組み自体を作ることが大切なのでしょう。例えば、リクルートは優秀な人がどんどん辞めていくという文化があります。このような形は組織のあり方のひとつだと思います。

現状ではジョブセキュリティを前提に議論をしています。女性の活用も同じです。従業員はずっと働いていたい、会社を辞めたくないはずだ、ということに間違いはないということで、トレーニングも組み立てられています。これからは、ジョブセキュリティを前提としないトレーニングがあっても良いような気もします。

マネジメントの人材にはある程度の厚みは必要ですが、数として沢山は必要なわけではない。このようなことだけはわかってきたのですから、20年、あるいは30年ごとに人生の節目を迎えて、別の方向に舵を切っても良いのではないかと思います。第二、第三の人生が20年節目にやってくるのも良いでしょう。(岩崎 卓也)
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2008/05/24

中高年の人材流動化

十数年以上も前のことになりますが、三菱電機がゴールデン・プランというものを導入しました。これは会社が労働組合と一緒になって作ったものです。45歳からリタイアメントの準備をしましょう、といった趣旨で設立されました。なぜ準備が必要かというと、会社人間として育った人の中には知識が偏ってしまうケースが少なくないからです。年金のことや、退職金のことなどに関して、会社任せにしており、ほとんど知識がない人もいます。老後に備えるなら、45歳くらいに始めないと間に合わない、ということが設立の背景にあったようです。

当時、ゴールデン・プランは非常に画期的だと言われ、他社もならって始めました。導入から時が経ち、今の社会状況に合わせ、ゴールデン・プランの内容にも変化はあったと認識しています。が、多くはファイナンシャル部門も含めて、今でも当時と変わらず、福利厚生の一環として続いている部分があると思います。

定年に備えるということは、経済的な問題に備えることが大きな課題としてあります。金融のリテラシーを高めていくのは悪いことではありません。でも、それだけで備えたというのは無理があります。大前研一さんが講演などでよく話すことですが、今は国が国民を守りきれない状態にある。とするならば、中高年のときに、会社をやめてもいい、通用するスキルのトレーニングをやるべきではないか、と私は思います。

会社にとっても、中高年が退職するとなるとキーマンを失うことにもなります。でも、悪いことだけではありません。固定費が減るかもしれない。だから、もっと中高年の人材の流動化が進むような状況にしてもいいのではないか、と思うときがあります。会社の中のトレーにングシステムは最後に役員になることを目指すためのものという位置づけになっている企業があります。企業はふるいの目を細かくする、といったことに注力するのをやめても良いのではないでしょうか。
もちろん、必ずやめなければならないということではありません。それだけではなくて外にどんどん出て行ってもらえるようなトレーにングをしてもよいのではないか、ということです。

人材が外に出るとなると、人材教育のリスクが増し、ROIが下がってしまうことになります。2008年6月号に「人材マネジメント失われた50年」という論文がありますが、こちらでは、〈実は、人材育成手法のほとんどが、半世紀前に開発されたもので、いずれも、確実性の高い環境に適した組織人を育成する手法である。〉と述べています。また、人材開発への投資のROIを改善することにも触れています。この論文についての詳細は次回、こちらのブログでお伝えします。〈岩崎 卓也〉
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2008/05/21

2007年度マッキンゼー賞受賞論文

今号、2008年6月号の特集にある「なぜ女性リーダーが少ないのか」という論文は2007年度マッキンゼー賞を受賞したものです。ノースウェスタン大学 心理学部 教授のアリス・H・イーグリー氏とウェルズリー・カレッジ 心理学部 客員准教授のリンダ・L・カーリ氏が執筆しています。

以前こちらのブログで、日本には女性管理職が少ない。比して、アメリカでは40%以上を占めていることを紹介しました。しかし、そのアメリカでも、執行役員クラスになるととたんに数が減るといいます。この論文では女性がトップにはなれないのは「ガラスの天井(グラス・シーリング)」が原因ではなく「キャリアの迷宮」が問題だといっています。

「ガラスの天井」というのはグラス・シーリング、ガラスでできている透明な天井という意味です。ウォール・ストリート・ジャーナルがおよそ20年前に紹介した言葉です。女性にはある時期から目に見えないグラス・シーリングがあって、ある程度社会的地位が上がると、それ以上はあがれないというのです。しかし、この論文ではそうではなくて、「女性のキャリアが上に行けなくなるのは途中のプロセスに問題があるのだ」と主張しています。キャリアの迷宮とは偏見の名残や女性リーダーへの反発などがあります。詳しく解説しています。

ところで、高い地位に登っていく女性の中には、過酷な30代前半を過ごしている人が多くいます。今月号『「組織の怠惰」が女性活用を阻んでいる』の石倉洋子さんはもともともマッキンゼーで働いていた方です。それは大変な生活をされていたと思います。P&Gも同じです。
また、20代のときに、失敗をどれくらい経験したか。これが自身のスキルをポータブルにする側面もあります。ポータブルなスキルは育児休暇の後、職場に戻ったとしても、陳腐化しないといいます。しばらく離れていた職場は変化していますが、すぐにキャッチアップできる、戻れるのです。

「なぜ女性リーダーが少ないのか」に話を戻しますが、こちらの論文では女性リーダーの比率を高めるにはどのような施策が有効か。現状を分析したうえで、12の対策を提案しています。意識の問題から具体的な改革点まで、さまざまなアイデアが書かれています。(岩崎 卓也)
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2008/05/17

もう一つのテーマ

今号、2008年6月号『逆転の人材開発論』は、女性の活用のほか、もう一つテーマがあります。それは中高年の活用です。定年延長について取り組んでいる企業はありますが、すみずみまでに浸透している状態だとはいえません。「当社は実施しています」という企業の中には、社員をふるいにかけて、一部にしか定年延長を適用していないケースもあります。

年齢が高くなると所得が高くなり、生活水準を下げることが難しくなります。私が思うに、中高年は責任を重くするのではなく専門性を発揮できる仕事で活用したらよいのではないでしょうか。中高年の場合、気候が厳しく、体力的に負担がかかるような地域で働くことは無理かもしれません。が、グローバル化などの仕事に携わったら、交渉の場面で面白いことができるのではないでしょうか。できる人はたくさんいます。もっと使ったほうがいいでしょう、近所を散歩させている場合ではありません。もちろん、中高年の活用に取り組むのならば、人事制度を実情に合わせて変えなければいけません。

今回の特集で、女性と中高年の活用について触れたのは、社会の流れとして少子化の傾向が背景にあるからです。時折、人口が減ることにはメリットがある。人口が減ってもかまわない、という意見を語る人もいます。でも、私は人口が減るリスクは決して小さなものではないと思っています。人口が減れば、市場がなくなる、少なくとも日本の国内市場が小さくなるのです。日本は、輸出でまかなっているのはGDPの10パーセントしかありません。国内市場が小さくなるのは、国の経済力が下がるということです。お金が循環しない、つまり消費が途絶えることです。人口が減るのは衰退への道を意味します。

商品や良質なサービスは小さい経済圏は素通りして行ってしまいます。日本でしか作れない、日本にしかないもので、どこの国でも欲しがっている物があれば別です。例えば、石油を持っていればよいのですが、日本にはありません。やはり、私は人口が減るのはよろしくないと思います。深刻なことです。社会システムを維持することだけではなく、市場としての魅力が下がっていくのです。そういう意味で、少子化は由々しき問題であるのです。(岩崎 卓也)
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2008/05/13

エグゼクティブの補佐になる意味

前の記事で、2008年7月号に掲載したベネッセコーポレーション取締役副会長 内永ゆか子氏の「女性が組織のリーダーとなるための条件」を紹介しました。実は、十年以上も前のことですが、私は内永さんにお目にかかったことがあります。お会いしたのは、日本でジェンダーフリーを推し進めている方たちが主催するセミナーでした。

当日のプログラムには、女性の著名人が討論する場がありました。テーマはセクハラの問題についてです。途中で、内永さんが意見を求められたとき、彼女はこのように言ったのです。
「私はそういうことに興味はありません。男性とか女性とか、議論するのはナンセンスです。その人の言う意見の価値を考えて、良いアイデアを生み出していくことが大事なのではないでしょうか」
 内永さんが意見を述べるなり、満場の大喝采を浴びるというシーンがあったのです。今回、内永さんにこのセミナーの話を申し上げたところ、随分前のことで覚えていらっしゃいませんでしたが、私はこの場面が強く印象に残っています。

「女性が組織のリーダーとなるための条件」には、内永さんのIBM時代の話が載っています。印象的だったのは、女性に必要なのは良いメンターであるというところです。内永さんは取締役になる前、当時の営業を統括する常務取締役の補佐についています。IBMではエグゼクティブになる人は、ほとんど全員がエグゼクティブの補佐を務めるそうです。

自身の能力を高めていくには、相手に何かを教えてもらうよりも、優秀なエグゼクティブの補佐としてつくことが良い方法だと内永さんは言います。これはジョブシャドウイングと呼ばれるものです。相手に「影」のように密着し観察する。そうすることで、仕事で求められるスキルや知識を身につけるのです。

この点はP&Gの和田浩子さんも同じことを言っていました。P&Gジャパンの元社長がP&GのCEOになるケースは良くあります。イェーガー氏、アラン・ラフリー氏もP&Gジャパンの社長でした。和田さんはこの二人についたわけではないのですが、トップの人たちの補佐を務めることで、ビジネスリーダーはどうあるべきかが、具体的にわかる。自分は女性としてどういうキャリアを築けば良いのか、どんな能力が必要なのか、すぐわかると言っていました。(岩崎 卓也)

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2008/05/10

ジェンダーフリーはダイバーシティの一要素

次号、2008年6月号「ジェンダーフリーの論点」に、「企業の女性活用に求められる本質的な視点」という記事があります。こちらで提言しているのはOfficeWaDa代表 和田浩子さんです。1998年、日本人で初めてP&Gのヴァイス・プレジデントに就任した方です。和田さんはダイバーシティの問題を日本の企業が考えるとき、女性の問題だけにフォーカスしている点に触れています。そもそもジェンダーというのはダイバーシティの一要素に過ぎません。ダイバーシティ・マネジメントも経営戦略のひとつである人材育成戦略に位置づけられるとおっしゃっています。女性のキャリア支援を目標に掲げても、会社にとってメリットが明確でなければ女性を特別扱いする意味が失われるわけです。

P&Gはなぜ、ダイバーシティにこだわっているのか。それはお客様がダイバースしているからです。消費財メーカーとして、世界中のさまざまな国籍、宗教、文化を持つ顧客を相手にビジネスをしているのです。お客様に合った社員構成にしないと、お客様の気持ちがわからないのです。

日本はまだジェンダーで止まっています。ダイバーシティまでいっていません。製品のグローバル化はできていますが、マネジメントはグローバル化できないのです。日本企業の中には、「当社はグローバル化しています」という会社があります。でも、それは事業所が他国にあり、製品が他国に流れているだけであって、経営はドメスティックな場合があるのです。製品を輸出していることと、グロバリゼーションは違うのだ、と思いました。

また、「ジェンダーフリーの論点」には、「インド市場でのビジネスに男女の隔たりはない」という記事があります。こちらの記事の日産自動車 本広好枝さんは2005年インド日産社長に就任し、2008年4月より日産自動車 インド事業室長を務めています。インドに女性を送り込むところに、日産のすごさがあると私は感じました。本広さんは日産のダイバーシティの取り組み、ご自身の仕事、職場環境等について語っています。記事を読むとタイトルどおり、インド市場でのビジネスに男女の隔たりはないことがわかります。(岩崎 卓也)

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2008/05/07

インテリジェンスを備えたドンキホーテ

次号の2008年7月号、「組織で女性の力を生かす ジェンダーフリーの論点」では、7名の女性の提言を掲載します。その中の一つがベネッセコーポレーション取締役副会長 内永ゆか子氏の「女性が組織のリーダーとなるための条件」です。その中で内永さんは女性はマジョリティである男性達が築いてきた組織のパワー・ポリティクスを理解したほうが良いとおっしゃっています。みずからもポリティカルに、そのカルチャーに上手に乗ることで、仕事が円滑にまわり、より大きな仕事を任せてもらえることを認識しておこうともおっしゃっています。

これからはもっと実力社会になっていくでしょう。これまでのように役員になったら「上がり」といった人生は待っていないのです。昔は、あぐらをかいていても、学歴などの条件があれば、ベルトコンベアに乗るように役員まで行けた時代もありました。今は違います。やりたいことや望むことがあるのなら、その実現のためにポジションと権力が必要であるということを強く認識すべき点は男女ともに共通していることかもしれません。

一方、一橋大学大学院国際企業戦略研究科教授 石倉洋子氏は『「組織の怠惰」が女性活用を阻んでいる』の中で、企業は女性の専門性を生かし、組織のビジネスのドライビングフォースとして女性をもっと活用していかなければならない、とおっしゃっています。私は石倉さんのおっしゃることも一つの選択肢としてあるのではないか、と思います。

男性の意思決定のプロセスは予定調和的です。Aさんの顔を見て、BさんのCさんの顔を見て、なるべくそれぞれの利害を壊さないように調整しつつ、上手くまとめるといった手法をとることがよくあります。この方法では新しい習慣やイノベーションは起こってこないでしょう。従来のものに疑問を抱くことが全くない組織は健全とはいえません。従来あるものをひっくり返す、一石を投じる役割は女性が向いているかもしれません。原稿では、「ドン・キホーテ」という言葉を使っています。インテリジェンスを備えたドン・キホーテです。

もちろん、女性が一石を投じる場合は、単に発言するだけではなく、責任を持つことが前提にあります。他方、意思決定の最後は腕力だから、ポジションが必要だという意見にもうなずけます。次号の「ジェンダーフリーの論点」のコーナーはそれぞれの意見があり、読み手にとって興味深い内容になったのではないかと思っています。(岩崎 卓也)
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2008/05/03

結婚にも努力が要る「婚活」時代

先日、オフィスで最近読んだ本が話題になりました。入社2年目の若手は『「婚活」時代』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)という本を読んだと言っていました。著者は家族研究を専門としている山田 昌弘さん(中央大学文学部教授)と、ジャーナリストの白河 桃子さんです。
聞くところによると、タイトルの「婚活」というのは結婚活動の略で、就職活動と同じように、いまや結婚も努力しないとできない時代だというのです。

その理由について、いくつか書かれているのですが、一つは日本の企業が変わったことをあげています。昔は男性が終身雇用で、会社にいればおよその将来は見えていました。女性は男性に対して、何歳になったら給料はいくらくらいになるという設計が立てやすかったのです。つまり、職場内恋愛という形を取っていても、実は集団お見合いをしているようなものだった、といったことが書かれているそうです。

確かに、私も雇用の流動化の影響はあると思いました。結婚しようとしている相手が将来、その会社をやめてしまう可能性は大きくなりました。それにより、相対的に結婚することに対するリスクが高くなったわけです。時代がそうだということを見越し、相手に頼らないで夫婦両方で稼いでいる女性もいます。

しかし、日本は女性が独り立ちする上で、リスクが高くなるような社会システムになっています。日本だと、シングルマザーを守るための優遇処置が全くないわけではありませんが、進んでいるとはいいがたいものがあります。
逆に、女性は守られているのだから、仕組みに寄りかかっているほうがラクだという考えもあります。ひとつの物事に対して、賛同もあれば反論もある、いろいろな世界です。次月号の特集では、女性の登用に焦点を当てています。結婚については触れていませんが、特集とは別にこの婚活という概念には興味深い物があると思いました。(岩崎 卓也)
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