2006/07/28

手抜きは後でツケが来る

先日お伝えしたとおり、編集長の岩崎は現在海外出張中です。チャン・キム氏のインタビューが無事終わりホッとしている頃でしょう。インタビュー記事が今から楽しみです。岩崎は8月上旬に帰国する予定でいます。

話は変わりますが、小さな子どもたちに接していると、「育てやすい子」がいることに気づくことがあります。すんなり寝る子、良く食べる子、病気が少ない子、あやせばすぐに泣きやむ子など、手がかからずに育てられる子っているのです。もちろん、この基準は親にとって都合が良いかどうかということで、育てやすい子が優れているといったことではありません。

それはそうと、なぜ育てやすさの違いが気になり出したかというと、小誌、副編集長、魚谷の発言がきっかけでした。魚谷は2か月前に子どもが誕生。3児の父親です。平日の入浴、週末の子どもの相手と、本人の言葉を借りるなら「忍耐力が試される日々」を送っています。
そんな魚谷が言うには、「3人の子どもはそれぞれ手のかかる度合いが違う」のだとか。1人目と3人目は手のかかる子、2人目は手のかからない子だそうです。

魚谷は2人目の子どもが生まれた後、9か月間育児休暇を取っています。2人目に対しては、しっかりと子どもに接する育児をしたわけです。
「母親以外の第3者で、子どもに愛情を注ぐ人がいるかどうか。それが育てやすさに影響をしているような気がする」というのが、魚谷の感触のようです。第3者がたくさん手をかければ手がかからない子になり、手をかけなければ手のかかる子になるのではないかということです。結局、トータルでかかる手は同じ。手を抜いた分、どこかで借りを返さなければならないのでしょう。

昔なら、地域のオバサンや同居の両親など、第3者の存在は複数ありました。お父さんが子育てにノータッチでも、おばあちゃんが孫にたくさん愛情を注いでくれたのです。都会の核家族は近所付き合いも少なく、誰かに子育ての応援を頼むことも容易ではありません。そうなるとお父さんの負担は増えていきます。ますますお父さんにとって大変な時代になったのだと感じ入った次第です。(お母さんも大変ですけれど。)
posted by ダイヤモンド社 at 22:50| Comment(0) | TrackBack(5) | 記事

2006/07/25

仕事とプライベート、そして次月号

唐突ですが、今日はまず質問から。
【問】
仮に、あなたは今、独身だったとしましょう。今日はデートの約束があります。そろそろ帰ろうと支度をしていると、上司から突然残業を命じられました。さて、あなたはどうするでしょう。
もちろん、命じられた仕事の緊急度など、状況によって答えが変わってくると思います。それはともかく、質問の趣旨としては仕事とデートの優先順位ということで御理解ください。

10年前の独身者は20パーセントが仕事を取り、80パーセントがデートに行くと答えたそうです。それが、最近、この数字が逆転したのだとか。仕事を優先する若者が増えたといいます。根っからの仕事人間である私にとって、この数字は「健全な日本社会が戻ってきた」と写るのですが、皆様それぞれ感じ方は違うかもしれません。

それはさておき、今日はもうひとつ話題を。それは、次回のDHBRのお知らせです。特集は「リーダーシップ 本物の条件」です。社長交代のニュースを多く目にするこの時期。新社長の登場にあわせ、特集を組みました。なかでも、オススメなのはゼネラル・エレクトリック 会長兼CEO、ジェフリー・R・イメルト氏について書いた「GE:内部成長のリーダーシップ」です。
GEはジャック・ウェルチ氏から引き継いだ後もさらに業績を上げています。ウェルチ氏のような偉大なるリーダーの次に就任しても、かすむことなく、さらに業績を良くしたイメルト氏とはどのような人物なのでしょう。CEO就任5年目を前にして、『ハーバード・ビジネス・レビュー』が、初めてイメルトGEの実像に迫りました。
そのほか、「『鬼上司』の復権」など、リーダーに関する論稿等を7本掲載する予定でいます。発売は8月10日予定。どうぞご期待ください。
posted by ダイヤモンド社 at 16:07| Comment(0) | TrackBack(17) | 記事

2006/07/21

現場を知らないということ

なんとなくいやな世の中だなと思ったことがひとつあります。それは、東大の4年生の行きたい会社、第1位が「マッキンゼーアンドカンパニー」だというのです。世も末です。もちろんマッキンゼーが悪いということではありません。私が申し上げたいのは、社会人経験がない人たちが、コンサルタントになりたいと希望している点がよろしくない、ということです。少人数ではなく、多くの人たちが希望している点も嘆かわしいことです。

マッキンゼーに新卒で採用されてずっと勤めるとなると、現場を知らないまま30歳になってしまうわけです。このような人たちがワケ知り顔になっていくのはまずいことではないでしょうか。ナレッジワーカーの時代と言うけれど、テンプレートを作って売っているところが本当のナレッジだと断言できますか。ナレッジというより、インフォメーションワーカーと呼んだほうが良いのではないでしょうか。

確かに、マッキンゼーのような外資系の会社に勤めれば良い暮らしができます。普通のサラリーマンじゃ手にできないような給与を手にすることもできる、年収も高いですし、格好も良い、さらにはモテる。だから人気が高いのもわかります。しかしながら、日本の病巣はコンサル業界ではありません。それゆえ、東大生のような人たちが、病巣でもないところに就職するのはもったいないようにも感じてしまうのです。(岩崎卓也)
posted by ダイヤモンド社 at 16:16| Comment(8) | TrackBack(3) | 記事

2006/07/18

ラクで効果の高い減量方法を

TURBO CELL(ターボセル)が届きました。アマゾンで買いました。と書くとお読みになっている方は一体何のことやら? とお思いでしょう。ターボセルというのは、シェイプアップパンツのブランドです。これをはいて運動をすると、汗をたくさんかくことができるので、ダイエット効果を期待できるというものです。私が購入したのは、腹巻タイプのもの。ほかには、ひざ上までのパンツタイプ、くるぶしまで来るスパッツ型のものなどがラインナップされています。

そもそも、私がこの商品を買ったのは、編集長の岩崎の発言がきっかけでした。ウォーキングでダイエットをしている岩崎。ターボセルをはいて歩くと、靴がびしょびしょになるくらい汗がたくさん出てくるのだとか。家に帰って体重計に乗ると1kgくらい減っているそうです。

身につけて歩くだけで減量に貢献してくれるなんて! ということで注文に至ったわけです。早速、着用してみました。家にあるエクササイズ用のDVDで体を動かすこと30分。かなり暑いです。お腹の辺りがじわーっと汗ばみます。始めたばかりですが、これでやせられるのなら、ターボセルはかなり楽なダイエット方法だといえます。

一方、編集者、スティーブTKTのオススメはナショナルのフィットネスマシン、ジョーバ。これに乗って、乗馬のような運動をすることで、引き締まったボディになれる可能性がある、というスグレモノです。テレビを見ながら使えるので、これも楽なダイエット方法だと言えます。

私を含め多くの女性にとって、ダイエットは美しくなることを目的としています。でも、一部の方には生活習慣病の予防など、健康に直結した部分もあります。忙しくて時間のない中、楽にできて効果の高いダイエット法は貴重なものです。良い方法があればぜひ、教えてください。
posted by ダイヤモンド社 at 23:17| Comment(3) | TrackBack(150) | 記事

2006/07/14

スマート・サービスがもたらすもの

DHBR2006年8月号、もうひとつのオススメは、「製造業はスマート・サービスで進化する」です。この論稿ではスマート・サービスという概念が解説されています。これはユビキタス化していく、つまり製品をネットワークにつなぐことで、人手を介することなく質の高いサービスを提供することができるというものです。以前、GEが行い広く知られるようになりました。また、ロールスロイスはエンジンにリモートコントロール機能を搭載することで、遠隔監視ができるようにしました。このような事例がたくさん掲載されている点が本論稿の特徴です。

この手法は90年代に出現し、決して目新しいものではありませんが興味深い点があります。なかでも、「地下室からの脱却」という囲み記事で紹介した事例はおもしろいですね。スマートサービスを実現することで、会社の業態までを変えることができたというお話しです。ある配電の会社が日本でいうセコムのような会社に変わってしまったのです。この会社がしたことはネットワーク化です。今まで住宅用サーキット・ブレーカーのような技術部品を作っていたのですが、あるときデジタル機器に接続機能を取り込めば、より充実した製品を消費者に提供できると発想したのです。そうして生まれたのが、住宅内部の状況を監視して、問題が検出されたら家主に警告を発信するシステムです。とても小さな会社がセキュリティというところに発展していったことについておもしろいと思いました。このようなことがもっと実現すると、日本にもユニークな会社がたくさん出てくるのではないでしょうか。(岩崎卓也)
posted by ダイヤモンド社 at 22:22| Comment(0) | TrackBack(2) | 記事

2006/07/12

P&Gの事例がイチオシです

7月10日、DHBR 8月号が発売されました。
特集は『「ものづくり」の戦略』です。イノベーションに関する論文を集めました。なかでもオススメなのは「P&G:コネクトアンド・ディベロップ戦略」。P&Gが2003年から始めた戦略について述べられています。同社は数値目標として外部のソースを50%使うことを掲げ、ユニークなものを作ることを目標としました。

実際に商品化された事例としてポテトチップスのPringles(プリングルズ)に絵を印刷することが紹介されています。ポテトチップスに子どもが喜びそうな1コマ漫画のようなイラストを入れたことで、売上が大幅に伸びたのです。開発の様子が細かく紹介されています。執筆者はコネクトアンド・ディベロップを実践している人なので説得力が高いです。この論稿は読んでおかないとまずいですね。

ところで、製品開発のオープン化というと、オープンイノベーションとしてリナックスを思い浮かべる方が多くいらっしゃると思います。しかしながら、この話は実際に実施するとなると、ソフトウエアの分野だからオープンイノベーションが可能だったという気がします。このように、同じオープンイノベーションでも分野によってできるものとできないものがあるのです。時折、何の分野でもできるようなことを耳にしますが、私はそうだとは思いません。

イノベーションに関する論文を読む上で大切なのは、言うまでもなく、自分の分野でどのように生かしていくかということです。ただし、業種特性が強く出るのが製品開発です。できることとすぐにはできないことを取捨選択していくのはお読みになる方です。イノベーションの論稿を生かすには、読み手の力量にかかってくる部分が大いにあると思います。(岩崎卓也)
posted by ダイヤモンド社 at 00:22| Comment(0) | TrackBack(1) | 記事

2006/07/07

今、取組むべきこと

前回、私はこのブログで東京大学のものづくり経営研究センターにお邪魔した話を書きました。そこで、日本の産業にはまだまだ目を向けなければならないところが残っていることを感じました。生産現場に比べると、在庫などはほったらかしにされている問題のひとつです。このように改善すべき事項はたくさんあるのだということを今日はお話しようと思います。

生産性という点に注目すると、著しく遅れを取っているのはホワイトカラーだといえます。以前と比べて効率が悪くなっていますし、私たちは問題にすることすら忘れています。例えば、銀行の支店窓口業務の効率の悪さはひどいものがあります。しかも土曜日は休みです。もう少し、効率をよくして、生産性をあげることで、よりよいサービスを提供できるようになるのではないでしょうか。

銀行に限ったことではないのですが、ITを導入したことで、仕事を効率化したと思い込んでしまうケースも見受けられます。1ページの文字だけで事足りる企画書をパワーポイントで作ってどうするのでしょう。しかも数ページにわたっているので、読むほうも大変です。私はマイクロソフトには製品を作るだけでなく、使い方を一人ひとりにきちんと教えていただきたいですね。

話は変わりますが、近年、ニートに関して議論されることが増えました。私は思うのですが、働かない人のことを問題だと言うよりも、まずは働いている人の生産性を議論することが大切なのではないのでしょうか。ロハスだとか言っている場合ではないのです。高齢化、少子化といった問題は制度を変えることだけではだめなのです。全産業の生産性が高まらない限り、充分な解決にはなりません。今、私たちが取組むことは、より生産性を上げることだと思っています。改善を重ね、もうこれ以上、上げる方法がないようなところでも、見方を変えるだけで改善する余地はあるはずです。(岩崎卓也)
posted by ダイヤモンド社 at 20:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 記事

2006/07/05

ものづくり経営研究センターに行ってきました

東京大学にある「ものづくり経営研究センター」をご存知でしょうか。こちらは、経済学研究科の「21世紀COE」の一つで、「統合型ものづくりシステム」などの研究を行っています。主要テーマである「統合型システムの一般体系化研究」など、一部の研究テーマについては、民間企業とコンソーシアムを形成して産業連携の形で実施しています。民間企業16社とともになって、各社のものづくり教本を作成すべく共同研究を行っているのです。先日、この「ものづくり経営研究センター」にお邪魔しました。

こちらで行われている研究の目的は、「統合型ものづくりシステム」の構造と機能に関する知識の一般化です。具体的には、先端的なものづくりをしている企業が蓄積してきた企業の知識体系を、より広い範囲で応用できるように組み換えようとするのです。 ところが、産業によっては特有なことがらが存在し、独自性があるため、なかなか統一できないわけです。そのようななか、議論の抽象度を少し上げるだけで、互いの類似点が出てくるのですね。同じ部分が多くあることに気づくのです。実に興味深いことだと感じました。

もうひとつおもしろいと思ったことがあります。ここに参加しているのは日本でも最先端のことを行っていると自負している企業ばかりです。ところが、ある実験を行い、ディスカッションをした結果、それぞれの企業は自分たちが思っている以上に改善を行う余地が残されていることがわかりました。日本のものづくりプロセスは随分と改善が行われてきました。それでも改善にはゴールがないのです。

私はこの現実をみて、本当に大切なことは放ったらかしにされているのではないかと思いました。我々はついつい派手な話に寄っていってしまう傾向があります。その影で私たちは大切なことを放置しているのです。今、日本が最も改善すべきことは何でしょうか。次回はその点について書いていきたいと思います。(岩崎卓也)
posted by ダイヤモンド社 at 00:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 記事