2006/02/28

ある編集者の日常

■今回のお題:最近気になること (其の弐)

今、気になっていることといえば「食品の安全性」である。BSEや鳥インフルエンザなど、生物学的な安全性ではない。私がどうしても気になってしまうのは添加物(と残留農薬)のことだ。
話は添加物に絞るが、最近は食品を購入する前に、パッケージ裏の原価材料名を見てから買うようにしている。練り物、ハム、ソーセージなどを買う時には――無駄なチェックかもしれないが――ズラズラと記された化学薬品名がなるべく少ないものを選ぶようにしている。とあるコンビニで手に取った菓子パン。子どもが口にするようなものにまで、添加物が何種類も入っているのを見たときは認識を新たにした。まさかアンパンにもこんなに添加物が使われているとは!? ソーセージやハムが使われている調理パンならまだしも……。
コーヒーに入れる小分けされたクリーム。その成分を確認してみると、なんと中身はサラダ油とミルクフレーバー、そして乳化剤と着色料だった。牛乳成分は一切入っていないのだ。これではコーヒーにサラダ油を浮かべて飲んでいるようなものである。コンビニやスーパーで売られている寿司パックや弁当に付いている醤油しかり。
賞味期限が長いのは便利なことである。だが、長持ちさせるためには添加物が必要になってくる。添加物の羅列を目にするうちに、要は“台所や食卓で使わないようなものが入っている食品は避けるに越したことはない”、という結論に達した。(スティーブTKT)
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2006/02/24

非公開という選択

起業家志望者から、「株式上場を果たすことを目標としている」という声を聞くことがよくあります。「知名度、企業ブランドの向上」、「信用力の獲得」など、起業家にとって自社が上場するということは、花道なのでしょう。
もちろん、株式上場のメリットはステイタスだけではありません。「資金調達の多様化」、「株式交換による機動的なM&A」、「社員にキャピタルゲインを還元」などがあげられます。

その一方で上場には、上場を維持するための事務コストやスタッフの問題、情報システムの改修など、小さな企業にとって大きな負担が生じるわけです。それを圧してまで、中小会社にとって上場企業になるメリットは、本当にあるのでしょうか。

「日本では株式の非公開についてあまり議論がなされていません。場合によっては、非公開という選択肢もあるのではなか、そんな声があがってもよいのではないでしょうか。議論する価値は大いにあると思います。」(小誌編集長 岩崎)

株式公開か、非公開か。DHBR2005年10月号では、当編集部が執筆した論文、「企業と産業界を深化させる サーベンス・オスクリー効果」を掲載させていただきました。本論文では、一部分ですが、株式の非公開について触れています。

株式上場の目的は、株主視点のコーポレートガバナンスを獲得すること。資金需要がないから非上場化というのはガバナンス軽視だ。といった意見もあるでしょう。
いずれにしろ、今一度株式会社が上場することの意味を考える――。今の時期だからこそ大切なことなのだと思います。
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2006/02/21

リーダーの意思決定は資質だけで決まるのか

リーダーの意思決定は事業の成否を左右する大切な要素のひとつ。意思決定の精度を上げていくことは経営者にとって重要であることは言うまでもありません。その一方で、精度を上げようにも、こればっかりは資質によるものだからどうしようもないと考えている人もいるでしょう。でも、リーダーが情報を取捨選択し決断に至るそのプロセスって、あいまいなものでしか表せないことなのでしょうか。

2006年4月号のDHBRの特集は、「決断の科学」。テーマは意思決定です。こちらは米国HBR 2006年1月号の特集、「意思決定」を日本版として再現したものです。
意思決定までの過程は工場の生産ラインをカイゼンするのと同じように、より合理化できるのではないだろうか――。そのような背景のもと、リーダーのくだす決断やそのプロセスに科学という斬り口で迫ってみました。

それぞれの論文では、医療分野での事例や統計スキルを用いた事例などが紹介されています。とくに心理学を使ったものなど、日本では類書が少ない分野のものもあります。
発売は3月10日の予定。どうぞご期待ください。
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2006/02/17

気になることといえば

これからときどき書き込む予定でいるNIJIN-OTです。さて、今回のお題は「最近気になっていること」。私が気になっていることは、普段のDHBRからは外れてしまいますが、すばり芸能プロダクションの動きです。

先日、「フォーサイト」2005年12月号、〈ひそかに近づく「制作プロダクション買収」の波〉を読みました。
現状では、大手芸能プロダクションが番組の制作ノウハウを持っているうえ、人気タレントも有しています。昨年、IT企業のTV局買収が話題となりましたが、制作能力やタレントの権利などを考慮すると、大手芸能プロダクションを買ったほうがいいのではないかという向きがあることをこの記事では指摘していました。

あくまで私個人の意見ですが、書籍の場合ですと、書店と取次ぎ、出版社と、これらの関係がバランスよく保たれているから、うまく行っている部分もあるわけです。出版物の質という面も踏まえて、この関係性が大切なのです。
映像もそれと同様の部分があるのではないでしょうか。このような関係性を無視して、ただ単にプロダクションを買えば、いいコンテンツが作れるとは言い切れないような気がします。
ということで、私は今後のプロダクションの動きに注目しています。本誌では語られることのないテーマではありましたがひとまずご容赦。
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2006/02/14

戦略の手段としてのM&Aを考える

戦略を実現させるためにM&Aは有効な手段のひとつ。その一方で、M&Aが企業価値を損ねてしまったケースを私たちは目にします。なぜうまく行かないのか? どうすればうまく行く可能性を高めることができるのか――今回は戦略の手段としてのM&Aをテーマに小誌編集長、岩崎の視点を紹介します。

岩崎:文化が異なる人たちが集まったとき、うまく行かない理由のひとつには「情報コスト」「取引コスト」の問題が発生することがあげられます。カルチャーが異なる人同士は、行動様式が違います。もちろん、話す言葉の細かいニュアンスも異なってくるのです。ひとつの組織体のなかで、違う言葉を話す人たちが集まると、コミュニケーションのギャップが生じ、さらに心理的な摩擦が生じます。これを解決するには時間と労力がかかり、結果として企業からみればコストが発生してしまうのです。
私が注目するのは、ジャック・ウェルチの手法です。彼には多くの買収実績がありますが、必ずしもすべての企業に対し、最初からM&Aを行ったわけではありません。
自社がある市場に対してさほど詳しくない。が、その市場に参入し強い企業と手を組めば一大勢力となる――そのような確証を持ったとき、ジャック・ウェルチはM&Aではなくアライアンスから海外進出を行うのです。
たとえとしてM&Aは結婚で、アライアンスは自由恋愛だという言葉があります。提携という形で、自分たちのマネジメントモデルに対して相手との調和をはかり、企業文化をうまく融合させるのです。ある程度、その市場についてわかってきたら、買収の方向にシフトしていくわけですね。「情報コスト」「取引コスト」を最小限に抑えるためにはこのようなやり方もあるのだと思います。
ただ、異なった人や文化から生じる摩擦はイノベーションを生む可能性もあります。人種、性別などの異なる人たちに対し、あえて無理に統合しないという選択肢もあるのではないでしょうか。求心力となる大義名分――例えば、「お客様のために」といった価値観をひとつ置いて、それぞれの人をそのまま活かしつつ事業を進める。これには「情報コスト」「取引コスト」がかかるかもしれないけれど、結果としてイノベーションを生むかもしれません。
競争優位をはかるには定石があります。その一方で、イノベーションは定石からは生まれません。その両者のバランスを取っていくことが大切なのでしょう。
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2006/02/10

「戦略とは何か」と聞かれたら。

DHBR2006年3月号が本日発売されました。
先にお伝えしましたとおり、今月の特集は「戦略の定石 戦略の死角」です。
ところで、「戦略とは何か」と聞かれたらどう答えますか?

「『戦略人事、戦略総務』といった言葉があります。しかし、私は体制を整えることや経営の効率化をはかることは、戦略を実現させるために貢献はしますが、戦略そのものではないと思っています。マッキンゼーの言葉を借りれば、『戦略とは差別化である』。そして、多くの経営学者は『戦略とは競争優位を構築することだ』と言っています」(小誌編集長 岩崎)

今回の特集で掲載した論文には、戦略の中でもグローバル戦略について触れているものがあります。そのなかのひとつ、「シンク・ローカル アクト・ローカル」は、〈グロバリゼーションは競争優位を損なう〉、〈競争優位を生み出す「顧客の囲い込み」などはローカル市場でしか正常に機能しない〉と主張しています。
本論文はこのことを、小売業としてウォルマート・ストアーズ、非耐久消費財メーカーのペプシコvs.コカコーラ、そのほか自動車、製薬会社など、事例をふんだんに使って証明しています。

「グローバル競争とリージョナル戦略」も同様、グローバル戦略について触れています。こちらは、グローバル戦略とローカル戦略の間を埋める「地域戦略(リージョナル戦略)」をクローズアップ。具体例として記述されている「地域戦略の5つのタイプ」は、細かく戦略の内容、特徴について展開しているので参考になるでしょう。
日本にはグロバリゼーションを悲願としている企業が多く存在します。今回の特集が自社の戦略を見直すうえでのヒントとなれば幸いです。
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2006/02/07

DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー これからの思考法

最近気になっていることは何でしょうか。
「気になっていることといえば、『弁証法』だ」
とつぶやいたのは、当編集部岩崎。ここのところ大前研一氏をはじめ弁証法に注目している人が増えつつあるようです。

弁証法とは、ドイツ観念論の哲学者、ゲオルク・ヘーゲルの思想。岩崎が言うには、2005年末に発行された『使える弁証法』(田坂広志著/東洋経済新報社)が弁証法を深く知る上で役に立ったのだとか。
この本によると、弁証法をビジネスに応用することで「洞察力」「予見力」「対話力」が身につくのだといいます。

思考法といえば「ロジカルシンキング」が有名です。ただ、ロジカルシンキングは直観力、洞察力、大局観が動かないのではないかという指摘も。そこで、全体を見るために最も優れた方法が「哲学的思索」だ、これが本書の根底にあるものです。

印象的だったのは「螺旋的発展の法則」。
物事が発展するときには、直線的に発展するのではなく螺旋的に発展する――。
例えば、ネット革命で成長したビジネスモデルに「オークション」「逆オークション」があります。ネットオークション自体は新しいビジネスとして急成長を遂げましたが、そのなかで用いられている「競り」「指値」という方式は古くからあったもので、「懐かしいビジネスモデル」です。市場の合理化に伴い消えていったものが新しいビジネスモデルのなかに現れる――これを著者は〈資本主義の市場が「螺旋階段」をひと回り、回った〉と表現しています。

世の中がゆっくり流れていた時代は、個々の発展は直線に見えます。しかし、その本質は螺旋的に発展しているのでしょう。インターネットが出現し、変化のスピードが速くなった今日。物事が螺旋的に発展していくことを理解したうえで全体を見渡せば、本質に対する「洞察力」、これから先の変化に対する「予見力」が身につくわけです。

「螺旋的発展の法則」は弁証法の一部分です。本書ではほかにも法則や思考の深化について記述されています。哲学と聞くと、難しいイメージを持つ方もいるかもしれませんが、本書は実にわかりやすく書かれています。これからの思考法としての弁証法。深く知るために本書はオススメできます。
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2006/02/03

読みたい号が選べる定期購読

忙しいビジネスパーソンにとって、定期購読は注文する手間が省けるうえ、買い逃しの心配のないところがメリットです。しかも1冊あたりの価格がお得になることも。
DHBRの場合、1冊2,000円のところ、通常定期購読 3年なら1,333円に。およそ12冊分もお得になります。もちろん送料込みです。

とはいえ、私自身、よく読む雑誌すべてについて定期購読にしているわけではありません。特集の内容を見て読みたいと思った号だけを買うこともよくあるのです。とくに、ファッション雑誌なんてそう。ヘアスタイルを変えようかな〜、化粧品を買おうかな〜、などと思っているとき、記事内容に欲しい情報が載っていたら買うことにしています。
それはそうと定期購読。メリットを生かしつつ、読みたい号だけを届けてもらえたらとても便利♪

DHBRの定期購読にはそのような声を反映した、「SKIP購読」というサービスがあります。業界初のこのシステムは、次号の特集内容を見て読者が購読を選択。購読を飛ばした(スキップ)号数分だけ、購読期間が延長されるというものです。読者の皆様が必要な情報を効率よく取り入れられますように――そのような願いのもとに作られたシステムです。

購読料など、定期購読に関するよくある質問はこちらをどうぞ。
posted by ダイヤモンド社 at 10:20| Comment(2) | TrackBack(1) | 記事